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小学校における指導実践と相互行為フレームからの排除過程 : 全盲児をめぐるトラブルに見るカテゴリー執行活動を中心に

佐藤, 貴宣, 2020.03.12. <TD32126775>
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書誌詳細

コミュニティコード 紀要論文
コレクションコード 龍谷教職ジャーナル
コレクションコード 第7号
タイトル 小学校における指導実践と相互行為フレームからの排除過程 : 全盲児をめぐるトラブルに見るカテゴリー執行活動を中心に
言語 jpn
作成者 佐藤, 貴宣
公開者 龍谷大学教職センター
雑誌名 龍谷教職ジャーナル
7
開始ページ 17
終了ページ 33
主題 インクルーシブ教育
主題 視覚障害
主題 原学級
主題 成員カテゴリー化分析
発行日 2020.03.12
登録日 2020.11.27
資料種別(NIIタイプ) 紀要論文
URI(アイテム表示画面) http://hdl.handle.net/10519/8846
著者版フラグ publisher
SORTKEY 002
ISSN(NII) 21884374
アブストラクト 本稿では,小学校現場に焦点を当て,給食場面でのトラブルをめぐる指導実践に関わるエピソードを読み解くことを通じて,通常学級における障害児処遇をめぐる実践について考察することを目的とする。その際,特別支援学級籍の全盲児を自らの学級へと受け入れ,インクルーシブ教育の試みを行ってきた通常学級の担任教師にスポットを当てる。本稿が行ったのは,障害児を含みこむ形で組織される学級の担任に対するインタビューによって得られたナラティブ・データをカテゴリーの執行活動として分析する作業である。そこから明らかになったのは,教師による指導活動が「教師-児童」,「健常者-障害者」,「大人-子ども」といったカテゴリー対を組み合わせる形で編成されていたということであり,子ども間の相互行為に関わる指導が子ども同士が共有するフレームから障害児を除外していく作用を果たしうるということであった。とはいえ,ここでの実践は単に制度的権威を背景とした「教師」による「児童」の指導というフェイズには回収されない。健常者カテゴリー内部で遂行される,「大人」による「子ども」への「しつけ」といった社会的モメントが当の実践には混入していた。つまり,ここで障害児の主体性を剥奪したままに取り結ばれている担任とクラス成員との関係は,社会的非難を回避しうる障害者への適切な接し方やそれにまつわる規範を教示する機会にもなっていたということである。