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Milton Never “Ate" : 『楽園喪失』のブランク・ヴァース再考

川島, 伸博, 2021.03.12. <TD32142092>
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書誌詳細

コミュニティコード 紀要論文
コレクションコード 龍谷紀要
コレクションコード 第42巻第2号
タイトル Milton Never “Ate" : 『楽園喪失』のブランク・ヴァース再考
言語 jpn
タイトル(その他) Milton Never "Ate" : A Reconsideration of the Blank Verse in Paradise Lost
作成者 川島, 伸博
公開者 龍谷大学
NCID AN00338616
JaLCDOI info:doi/10.50873/9057
雑誌名 龍谷紀要
巻次等 42
2
開始ページ 17
終了ページ 30
主題 ジョン・ミルトン
主題 ジョナサン・スウィフト
主題 リチャード・ベントレイ
主題 エドワード・フィリップス
主題 ベン・ジョンソン
主題 リチャード・ホッジズ
主題 書物史
主題 編集史
主題 楽園喪失
主題 韻律論
主題 綴りの近代化
発行日 2021.03.12
寄与者 Kawashima, Nobuhiro
寄与者 カワシマ, ノブヒロ
登録日 2021.06.04
資料種別(NIIタイプ) 紀要論文
URI(アイテム表示画面) http://hdl.handle.net/10519/9057
著者版フラグ publisher
SORTKEY 003
ISSN(NII) 02890917
アブストラクト 1667年 8 月20日にサミュエル・シモンズによって書籍出版業組合に登記された『楽園喪失』(Paradise Lost)はその秋ごろに初めて出版されたと考えられている。この初版には異なる表紙が六種類確認されているが、シモンズが自分の名前を印刷者として表記するのは1668年の四つ目の表紙以降のことである。さらにこのヴァージョン以降、本文の前に「印刷者から読者へ」(The Printer to The Reader)、ミルトンによる巻ごとの「梗概」(The Argument)と「韻律論」(The Verse)と正誤表(Errata)が追加される。この変更の背後には、なんらかの事情の変化があったに違いないのだが、推測の域を出ない。確実なのは、読者の便宜のために追加されたはずのこの「梗概」と「韻律論」が、皮肉にもこの叙事詩の読みを制約していったという事実である。本論は、1667年の最初のヴァージョンに戻ることで、ミルトンの「韻律論」とそれに基づく脚韻廃止論者としてのミルトン像の束縛から自由になることを提唱する。そして、その立場から、『楽園喪失』初版のテキストに存在する、我々が見逃してきた30を超えるヒロイック・カプレット、特に、第八巻(1674年版以降では第九巻)でイブが禁断の実を口にする、まさにその瞬間に生じる脚韻について考察していく。