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タイトル: 所得控除連動型消費税免税マイナス金利デビットカード(免税カード)のすすめ
著者: 安部, 一壽也
笠倉, 一樹
樋口, 拓郎
深澤, 広大
ABE, Kazuya
KASAKURA, Kazuki
HIGUCHI, Takuro
FUKASAWA, Kodai
抄録: 現在の日本経済は「アベノミクス」の経済政策を背景に回復基調にある。しかしながら、その実感は庶民まで波及するに至っていない。私たちは、この問題を改善するためには消費を活性化することが重要であると考えた。本稿の目的は消費の改善を通じて、所得の増加・物価の上昇を達成し、実感の伴う真の景気回復を成し遂げるために、実現可能性が高く、具体的な政策の提言を行うことである。 私たちの提案である『所得控除連動型消費税免税マイナス金利デビットカード(略称:免税カード)』は、これまでにほとんどなかった消費全体の直接刺激政策であると同時に、消費税の逆進性の緩和政策としても機能する政策である。 この免税カードの特徴は次の4 点である。第1 に減税政策の実施手段にデビットカードを用いる点。第2 に、このカードを用いた決済であれば、消費税が免税される点。第3 に、預入額に上限があり、上限はカード所有者の所得控除額に連動する点。第4 に、このカードは決済専用のカードで、原則、残高の引出は出来ず、長期保有には残高割引、すなわちマイナス金利が発生する点である。 この政策による最大の効果は、消費税の免税という消費行動に対するメリットとマイナス金利による消費以外の行動に対するペナルティを一つの政策で組み合わせることにより、消費の拡大効果が最大化されることだ。また、消費税は国の重要な財源であるため、過度な免税になりすぎないよう、所得控除に連動した適切な免税上限を設けた。担税力に応じて増減する所得控除を採用することで、この政策は低所得者対策として、富裕層に恩恵が行きがちな量的緩和政策の補完としても機能する。また、決済にデビットカードを採用し、マイナンバーとの紐づけを行うことにより安全性・実施コストの面で高い実効性を確保した。実際にこの政策による消費の拡大規模を試算したところ、短期的には 2783 億円、長期的には1 兆9080 億円分消費を拡大しうる効果が推定されたた め、消費活性化政策として十分に機能しうるということが認められた。 この政策により、政府は税収が縮小するが、景気を刺激する効果があるとともに、所得面からの社会保障にもなりうるため、その負担は小さい。店舗側もやり取りが煩雑になることがなく、免税による消費拡大の恩恵を受けることができる。最後にカードの発行主体として想定する銀行側も、預金、顧客の増加、マイナス金利預金による金利収入というメリットを享受することができる。 『免税カード』は、消費の活性化だけでなく、社会保障としての効果、電子決済の普及、ブロックチェーン技術の活用による今後の情報社会への政策実験としての効果と、様々な効果が期待される、今までにない全く新しい政策である。高い実効性のある『免税カード』の導入によって、真の景気の回復を消費者が実感してくれるようになることを期待したい。
主題: 石川雅也
出典: 日銀グランプリ
発行日: 2018年
出版者: 日本銀行
注記: 指導教員:石川雅也(経済学部) 日銀グランプリ第14回(2018)優秀賞 外部リンク先:日本銀行・日銀グランプリHP
外部リンク: https://www.boj.or.jp/announcements/release_2018/data/rel181213a1.pdf
https://www.boj.or.jp/announcements/release_2018/data/rel181213a2.pdf
URI: http://hdl.handle.net/11150/11499
出現コレクション:日銀グランプリ

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